Blog
2023年02月07日 [世界史の理解]
何故リッベントロップなのか(1)
当研究所は世界史研究所です。今回はナチス第三帝国を取り扱いますが、今後は秦帝国、隋帝国、ナポレオン帝国など短期間に世界に大きな影響を与えた帝国を取り上げる予定です。その際、全期間を通じて活躍した人物を選びその人物を中心に帝国の栄枯盛衰を描きました。その人物の選定には、世界史への影響、人物そのものの面白さ、国内外の人脈、妻や子供の話題性などをもとに選定し、リッベントロップとしました。他の帝国でもそうなりますが、外交官や将軍が候補になりやすくなります。リッベントロップは、英独海軍協定や独ソ不可侵条約や日独伊三国同盟などでの活躍、幼児期の国際的環境やヴァイオリンやテニスの趣味や実業家としての成功やベルリン最高級住宅街の豪邸、妻のアネリーゼや長男のルドルフなど読み物としてうってつけだと判断しました。さらに、知足安分を座右の名としている私としては、リッベントロップは最良の反面教師とも言えます。一等地の豪邸と自身の実業家としての成功、今も変わらぬドイツを代表するゼークト製造会社の娘との結婚で十分でないのか?彼の豪邸は7番地から9番地と3番地にまたがりテニスコートも2面で階ごとの執事もいました。経済的成功だけでは満足せず、ヒトラー政権成立への貢献を機に軍縮会議大使、駐英大使、外相までを5年で達成したわけですから、他の幹部から嫉妬されたり批判されたりは当然でした。外交官政治家として有名になったので本業のワインビジネスも売上激増になった。ここで終われば最高の成功物語だったわけですが、暗雲が立ちこめます…この先はWhy Ribbentropでお楽しみください。