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2023年04月12日 [世界史の理解]
リッベントロップと中立国(4)
今回は西アジア。ドイツと日本の降伏まで中立でいられた国は対ソ連援助の要衝に位置したためありませんでした。どの国もイギリスとロシアに苦しめられてきた歴史があったので、大戦初期のドイツ側優勢の時は親独中立政策を取りました。シリア、レバノンはドイツに降伏した後に成立したヴィシーフランスの委任統治下でありイギリスの降伏も時間の問題と考えられていたので、トルコ、イランの親独化は顕著でした。ドイツのギリシャとクレタ島占領と、独ソ戦でのドイツ軍の快進撃により西アジア全体の親独化が絶頂に向かいます。イギリスと自由フランスはレバノン、シリアを占領に成功し、イランも英ソ両軍に占領されレザ=ハーン国王は強制退位させられて南アフリカに亡命となりました。北アフリカでのイギリスの優勢もあり、連合国側は危機を脱しましたが、ロンメル元帥の登場と太平洋戦争勃発と日本の西進により再び危機が訪れます。詳しくは近刊Neutralitiesにて