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2023年05月02日 [世界史の理解]

リッベントロップと日独伊三国同盟(7)日独民間交流

日独伊三国同盟締結から独ソ戦勃発までが、日独の政治軍事面での人的交流が最も盛んであった。具体的には、『日独伊三国同盟秘史』や『リッベントロップ』でどうぞ。この時期に民間人レベルでも日独の交流もありました。文化面での明治維新以来のドイツの影響力は甚大で、今日でもいまだに大学での第二外国語の中でドイツ語がかなり主流になっているのにも現れているでしょう。今回は、芸術の中でも音楽の分野での2人を取り上げます。まずは、ヴァイオリニストの諏訪根自子。天才少女として早くから日本国内でも有名でしたが、1930年代に早くも欧州を舞台に活躍します。ドイツとの関連では、1943年2月にゲッベルスから贈呈されたストラヴィヴァデイウスです。問題はこの名器はシュレジエンのゲッベルスの知り合いの仲介業者からのものらしいですが、ユダヤ人などから奪ったものか偽物かということです。彼女の死後譲り受けた者が鑑定を拒否したためますます謎に包まれることになりました。総力戦宣言で文化芸術活動が縮小する中、1943年10月のクナッペルツブッシュとのブラームスのヴァイオリン協奏曲はかなりの評価だったようです。もう1人は、近衛文麿の弟である指揮者の近衛秀麿です。戦前から戦後にかけての日本の音楽界の開拓者でしたが戦中も欧州で活躍していました。2人とも、ドイツの降伏によりアメリカ軍に拘束され、大島浩駐独大使、豊子大使夫人、のちの根自子の夫となる外交官の大賀小四郎らと共に、アメリカ経由で1945年末に帰国しました。

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