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[世界史の理解]

2023年01月29日

日独伊三国同盟とリッベントロップ(9)

外務省がなぜユダヤ人絶滅に関与したのか?リッベントロップは元々ドイツワインのカナダ輸出で成功した実業家で、第一次世界大戦後もワインの仕事をしていた関係もありユダヤ人の知り合いも多くユダヤ人への偏見はほとんどなかったと思われます。しかし、ヒトラーとの出会いにより、上流階級への仲間入りを目指すリッベントロップ夫妻は、ユダヤ人問題に関与せざるを得なくなります。ナチス幹部の中で新参者で孤立していたリッベントロップはヒムラーに接近。親衛隊とのパイプ役はルターに任せました。当初はユダヤ人のマダカスカル島移送計画がありましたが、イギリスとの戦争継続、モスクワ占領失敗、アメリカ参戦によりドイツ敗戦が見えて来たその時、ベルリン郊外のヴァンゼーで会議が開かれユダヤ人の絶滅が決定されたのでした。議長がハイトリッヒ、補佐役がアイヒマンでしたが、この会議に外務省を代表して臨んだのがルターだったわけです。職業外交官でないリッベントロップ事務所出身の外交官はとにかく成果を出さなくてはいけなかったので、外交という領域が機能しなくなった1942年以降はユダヤ人の移送に精を出すこととなったわけでした。リッベントロップだけでなく、ヴァイツゼッカー、ヴェールマン、シュテーングラハトら外務省幹部はニュルンベルク裁判と継続裁判で有罪となりますが、主にこのユダヤ人の移送に関する書類への署名によるものだったのです。

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  • 既存の組織ではやりにくい横断的な試みができるところ。最初の試みである三国同盟秘史もドイツだけでなくイタリア、日本にもかなり言及。次の試みの慶大専科も世界史と英語が完全に一体化しています。また、現在準備中の孔明コンテストに至っては、外国語も英語だけではないし、勉強面でも理数も扱うし、スポーツもピアノも課題に入ります。