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[世界史の理解]

2023年04月26日

リッベントロップと日独伊三国同盟(4)ドイツ外務省関係者

イタリア代表団の右にいるのが主にドイツ外務省関係者です。英独海軍協定交渉の頃からの付き合いになるヴェールマンなどリッベントロップ事務所出身のアマチュア外交官の比率が高くなっていることが明白です。ヴェールマンはリッベントロップが駐英大使の時には大使代理を勤めパートタイム大使と言われてロンドンにいないことが多く外交慣例にも反することが多かったリッベントロップを補佐しました。オーストリア併合で外相に任命されながらも前外相のノイラートに職務引き継ぎで焦ったリッベントロップに、最後ぐらいしっかりやりましょうと諭し、一度ロンドンに帰任させてチェンバレンやチャーチルも列席する午餐会に出席させてからの帰国としたのもこのヴェールマンでした。本省に戻り順調に出世したため、戦後は継続裁判の大臣裁判で有罪となりました。職業外交官は地域別の部局に主に配置され、リッベントロップ事務所出身のアマチュア外交官が政治や政策を担当していきました。戦争の激化に伴い外務省の仕事は縮小し、残ったのがユダヤ人の移送となりました。ニュルンベルク裁判と継続裁判での有罪もユダヤ人の移送によるものが大半を占めました。詳しくは『三国同盟秘史』や『リッベントロップ』でどうぞ

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  • 既存の組織ではやりにくい横断的な試みができるところ。最初の試みである三国同盟秘史もドイツだけでなくイタリア、日本にもかなり言及。次の試みの慶大専科も世界史と英語が完全に一体化しています。また、現在準備中の孔明コンテストに至っては、外国語も英語だけではないし、勉強面でも理数も扱うし、スポーツもピアノも課題に入ります。