三国同盟秘史

リッベントロップ(第4話)

ロンドン

1935年6月の英独海軍協定の締結で一躍スターの座に登ったリッベントロップを凱旋将軍のように出迎えたヒトラーは、リッベントロップ事務所を機関へと格上げし予算も潤沢になり総勢150人のスタッフを抱えることになった。イタリアのエチオピア侵略からラインラントへの進駐を経てスペイン内乱勃発により、ソ連 フランス スペインの社会主義ブロックと独伊のファシズムブロックの対立の構図が浮き彫りとなって、イギリスがどう出るかが非常に重要な意味を持ってきた。イギリス外交の大御所はヴァンシタート外務次官であったので、リッベントロップと駐英ドイツ大使のフォン ヘーシュは度々彼を訪れたがドイツ側の提案になかなか乗らなかった。これらの交渉を経てヘーシュ大使は素人とリッベントロップを軽視していたが英独海軍協定後は見方を変えつつあり今後の協力関係をお互いに確認し合うところまで来ていたが、1936年夏に心臓発作で急死してしまった。7月といえばバイロイト音楽祭でヒトラーはこの時期を非常に楽しみにしていたが、そんなある日、自分の別荘に滞在中のリッベントロップにバイロイトから至急来る様に電話があった。そこで何と外務省官房長就任の打診もあった様だが………

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  • 既存の組織ではやりにくい横断的な試みができるところ。最初の試みである三国同盟秘史もドイツだけでなくイタリア、日本にもかなり言及。次の試みの慶大専科も世界史と英語が完全に一体化しています。また、現在準備中の孔明コンテストに至っては、外国語も英語だけではないし、勉強面でも理数も扱うし、スポーツもピアノも課題に入ります。