三国同盟秘史

リッベントロップ(第5話)

外務大臣

1937年11月の三国防共協定の調印をローマで行った前後の自らの外相就任公言がヒトラーの逆鱗に触れミュンヘンで大目玉を食ったことで、起死回生として大使報告書A5522を妻の助けを借りて作成した。イギリスは最大の敵で準備が整っていない今こそ戦争すべきだとの内容だが、ここまで言い切れることにヒトラーも感心し次の外相候補へと浮上したのかもしれない。ゲーリング、ゲッベルスなど候補は多数いたが、当面のオーストリア併合、チェコ抹殺、ダンチヒとメーメル返還問題処理に誰がふさわしいかという観点から検討された。国防相ブロンベルク、参謀総長フリッシュの罷免に続き外相のノイラートも罷免になるが、オーストリア併合計画のことも事前にほとんど知らされていないし、オーストリア併合時ロンドンに帰任しチェンバレン首相らとお別れの会の開催中に進駐がなされイギリス人は何故リッベントロップがここロンドンにいるのか不思議に思った人も多かったろうし、リッベントロップがウィーン到着時はもう第一陣は去った後、など本当に自分は信頼されているのであろうか自問自答したであろう。信頼されているかいないかわからないからこそ、チェコ問題やポーランド問題でのあの攻撃的な戦争も辞さずの姿勢を貫いたのかもしれない………

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  • 既存の組織ではやりにくい横断的な試みができるところ。最初の試みである三国同盟秘史もドイツだけでなくイタリア、日本にもかなり言及。次の試みの慶大専科も世界史と英語が完全に一体化しています。また、現在準備中の孔明コンテストに至っては、外国語も英語だけではないし、勉強面でも理数も扱うし、スポーツもピアノも課題に入ります。